癒しのオーダースーツ屋 CANPANELLA JAPAN

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CAMPANELLA TIPSトピックス

2021.09.04オーダースーツの歴史

ダンディ①

タイトルを見ただけで、ジョージ・ブライアン・ブランメル(1778-1840) ボー(洒落者)ブランメルの名前が挙がってくることでしょう。

今回は19世紀初頭、摂政時代のイギリス・ファッションの権威であり、初めてのダンディで、男性ファッションを大きく変え、近代メンズウェアへの道を切り開いた人物です。

貴族社会であったイギリスで、平民として育ちましたが、その装いの美しさと洗練さで英国皇太子ジョージに請われてファッションとエチケットの指南役となりました。

背が高く美男であったと伝えられるブランメルは、華美ではなく無駄を一切省いた洗練された出で立ちでファッションアイコンとなります。その影響はイギリスだけでなくフランスにも及んだそうです。

短く刈った巻き毛
きれいに剃った顔
とにかく清潔を心掛けていたようで毎日入浴し、当時としては珍しく香水をつかっていませんでした。(香水は体臭を消すために発達しました。)

漂白してのりをきかせた真っ白なリネンのシャツ
ぴったりした淡い色のベスト
前身頃が短いダブルで、後ろ身頃にテールがついた濃紺か黒のウールコート
ぴったりとした長ズボン
ホワイトリネンのネッククロス(首元の布飾り)

色調を押さえるだけではなく、フィット感を大切にし、小学生くらいの年頃から、あらゆる生地を集めさせ、仕立屋に誂えさせていたそうです。手袋においては親指専用の仕立屋、その他の指専用の仕立屋を明確に分けていたほどの念の入れようでした。こうしたこだわりが、エキスパートの裁断とフィットを生み、柔軟なウールの布地まで生産されるようになりました。こうしてブランメルによってロンドンは紳士服の仕立ての中心地となりました。

ノンシャラン(のんきで無頓着)に見せながら、その裏で身なりを整えるのに6時間を費やしていたそうです。ダンディもなかなか大変ですね。